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◆成年後見の3つのタイプ(後見)(保佐)(補助)

□〈後見〉

認知症や知的障害・精神障害などによって判断能力が欠けている(判断できない)のが通常の状態にある人が対象となります。
「後見」は、家庭裁判所が選んだ成年後見人が、本人の利益を考えながら本人に代わって契約などの法律行為をしたり、本人が行った本人にとって不利益な法律行為を後から取り消したりすることができます。

<成年後見人の役割>

成年後見人には、成年被後見人が行った法律行為についての取消権と、財産に関する包括的に代理をする権限が与えられています。ただし、日用品の購入その他の日常生活に関する行為は、取消権を行使できません。
また一身専属的な行為(結婚、離婚、養子縁組、認知など)に関しては、取り消すことも代理することもできません。

・成年後見人が取消権を行使して取消しできる行為(例)

◦借金(少額でも)
◦高額な家具や電化製品の購入
◦カードによる商品購入
◦カード会員に加入すること
◦通信販売での商品購入
◦訪問販売での商品購入
◦割賦販売での商品購入
◦電話勧誘での商品購入  など

・成年後見人が取消権を行使して取消しできない「日常生活に関する行為」(例)

◦食料品の購入
◦通常の衣料品の購入
◦医療費・薬代の支払い
◦家庭雑貨の購入
◦郵便料金の支払い
◦電車・バス・タクシーなどの公共交通機関の支払い
◦多額でない娯楽費用  など

 

□〈保佐〉

認知症や知的障害・精神障害などによって判断能力が著しく不十分な状態にある人が対象となります。
「保佐」を利用すると、後述致しますが、お金を借りたり、保証人になったり、不動産を売買するなど法律で決められた一定の法律行為について、家庭裁判所の選任した保佐人の同意を得ることが必要になります。保佐人の同意を得ないでした行為については、本人又は保佐人が後から取り消すことができます。
また、家庭裁判所に申し出て審判を受けることによって保佐人の同意権、取消権の範囲を広げたり、本人の同意のもとで、特定の法律行為について保佐人に代理権を与えることもできます。

<保佐人の役割>

同意権・取消権を行使できるのは後述する一定の行為(民法第13条第1項に列挙されている保佐人に同意を得なければ、取消すことができる法律行為)についてです。
保佐人はこの範囲の法律行為について、保佐人の同意を得ないで行った本人の行為を取り消すことができます。ただし、日常生活に関する行為は同意権・取消権の対象とはなりません。
代理権に関しては、本人の同意を得た上で、特定の法律行為について、家庭裁判所から付与されます。保佐人はこの範囲の法律行為について、本人に代わって法律行為を行うことができます。

□〈補助〉

軽度の認知症や知的障害、精神障害などによって判断能力の不十分な人が対象になります。

「補助」を利用すると、家庭裁判所の審判によって本人の同意のもとで特定の法律行為について、家庭裁判所が選任した補助人に同意権・取消権や代理権を与えることができます。

<補助人の役割>

後述する民法第13条第1項に列挙されている保佐人に同意を得なければ、取消すことができる法律行為の中で、本人などが申し立てた範囲について、家庭裁判所が個々の事案毎に必要性を判断し、補助人の同意権・取消権が与えられます。
補助人は、この範囲の法律行為について、補助人の同意を得ないで行った本人の行為を取り消すことができます。ただし、日常生活に関する行為は同意権・取消権の対象とはなりません。
代理権に関しては、保佐人と同様、本人の同意を得た上で、特定の法律行為について、家庭裁判所から付与されます。補助人はこの範囲の法律行為について、本人に代わって法律行為を行うことができます。

ここで簡単にまとめて申し上げますと、その方が財産管理や契約などが全く出来ない方は成年後見人を、一部は出来るけれども他の人の助言が必要であったり、重要な契約などを代わって行うことが必要な方に関しては保佐人を、ほとんど出来るけれども一部財産管理や契約などに関して不安があり特定の法律行為に関して同意や代理して欲しい方には補助人を管轄の家庭裁判所に対して申立て、審判を受けます。

成年後見人(援助する人)は本人の法律行為について、一身専属的な行為(結婚、離婚、養子縁組、認知など)と日常生活に関する行為を除くすべての法律行為について代理することが出来ますが、保佐人、補助人については家庭裁判所必要な法律行為に関して代理権、同意権をつける形で本当に本人に必要な法律行為をカバーし本人の権利を侵害しないようになっています。尚、保佐人に関しては民法第13条第1項に一般的に重要と考えられる法律行為を列挙しそれらについては保佐人選任の審判とともに同意権が付与される形となります。

 

民法第13条第1項に列挙されている保佐人に同意を得なければ、取消すことができる法律行為

1.元本を領収し、又は利用すること、について
2.借財または保証をすること
3.不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為であること
4.訴訟行為をすること
5.贈与、和解又は仲裁合意をすること
6.相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること
7.贈与の申し込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申し込みを承諾し、又は負担付き遺贈を承認すること
8.新築、改築、増築または大修繕をすること
9.民法602条に定める期間を超える賃貸借をすること(※)

※民法602条に定める賃貸借の期間

樹木の栽植または伐採を目的とする山林の賃貸借は10年
前記の賃貸借以外の土地の賃貸借 5年
建物の賃貸借 3年
動産の賃貸借 6カ月

土地、建物に関しては別途借地借家法が適用されます。

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