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◆尊厳ある死を迎えるために(尊厳死公正証書)

◆尊厳ある死を迎えるために(尊厳死公正証書)について説明しています

 

尊厳死とは通常、がんなどの回復の見込みがない重度の疾病のため末期状態にある患者について、生命維持装置等による延命のためだけの治療を中止し、人間としての尊厳のもと、生きることに終止符を打つことを指します。
現代の医学では患者が生きている限り最後まで治療をほどこすという考え方のもとに、少しでも長く“生きさせ”最後まで治療をするための技術を進歩させてきました。
奇跡的な回復の例が全くないわけではありません。しかし、延命治療をすることによって、結果的に患者を苦しめ、安らかな死を迎えることを阻害するだけに終わることが多いのも、それも事実です。
近年個人の自己決定権を尊重する考え方がいろいろな方面で認知されてきました。医学の分野でもインフォームドコンセントという言葉に代表されるように、治療方針や手術のリスクなどについて十分な情報を提供し、これに基づく患者の選択を重視する考え方が主流となっています。
私たちも少しでも長く生きたいというのは、本能ですがもし自分が回復の見込みがない末期状態に陥った時には、機械に生かされているような情けない状況を回避したい、また過剰な末期治療による家族への精神的経済的な負担をなくしたいと思う人はおおいのではないでしょうか。
尊厳死宣言公正証書とは、本人が自らの考えで尊厳死を望み、延命治療を差し控え中止してもらいたいという考えであることを公証人の面前で宣言し、公証人がこの事実を公正証書として記録するものです。
尊厳死公正証書は公正証書ですから、公的な文書として取り扱われます。しかし、この文書には強制力はありません。治療に当たる医師の立場としては、回復の可能性がゼロかどうかわからない患者の治療をやめてしまうのは医師として倫理に反すること、どのような形であれ、現に生命を保っている患者に対し、死に直結する措置をとる行為は、殺人罪に問われるおそれがあることなどから、尊厳死宣言公正証書を作成したからといって、必ず尊厳死が実現できるわけではありません。
ただ、尊厳死の普及を目的とする日本尊厳死協会の機関誌「リビング・ウィル」のアンケート結果によれば「尊厳死宣言書」を示した場合における医師が尊厳死を許容した割合は近年では95%以上になると報告されています。

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